問題
問22
あるプログラムが実行される環境で、メモリが不足した場合に、主記憶と補助記憶装置の間でデータを入れ替えることで、あたかも主記憶の容量が増えたかのように見せる技術はどれか。
- キャッシュメモリ
- 仮想記憶
- SSD
- レジスタ
正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「イ」の仮想記憶です。仮想記憶(バーチャルメモリ)は、コンピュータの主記憶(メモリ)の物理的な容量よりも大きなプログラムを実行するための技術です。これは、HDDやSSDといった補助記憶装置の一部を、あたかも主記憶の一部であるかのように見せかけることで実現します。プログラムを実行する際、必要な部分だけを主記憶に読み込み、すぐには使わない部分は補助記憶装置に待避させておきます。そして、待避させていた部分が必要になったら、主記憶の使っていない部分と入れ替えます(この入れ替えをスワッピングと呼びます)。
例えば、作業机(主記憶)が狭くても、すぐ使わない書類を本棚(補助記憶装置)にしまっておき、必要な時に取り出して使うことで、机の広さ以上の作業ができるのと似ています。この仕組みにより、利用者は物理的なメモリ容量を気にすることなく、大きなアプリケーションを動かすことができるのです。
ア(キャッシュメモリ):
CPUと主記憶の間に置かれる高速なメモリです。使用頻度の高いデータを保持し、処理速度を向上させることが目的であり、記憶容量を増やす技術ではありません。
ウ(SSD):
Solid State Driveの略で、補助記憶装置の一種です。仮想記憶で利用されますが、仮想記憶技術そのものではありません。
エ(レジスタ):
CPU内部にある最も高速な記憶装置です。計算途中の一時的なデータを保持する場所であり、容量は非常に小さいです。
解法のポイント
この問題のポイントは、「主記憶の容量を、見かけ上大きく見せる技術」が仮想記憶であると理解していることです。コンピュータの記憶階層(レジスタ→キャッシュメモリ→主記憶→補助記憶装置)のそれぞれの役割と特徴を把握することが重要です。特に、キャッシュメモリは「速度差を埋める」ための技術、仮想記憶は「容量の制約を超える」ための技術という違いを明確に区別しておきましょう。補助記憶装置をメモリの一部として使う、という点が仮想記憶の核心です。
用語補足
仮想記憶:
補助記憶装置を主記憶の一部に見せかけ、実際のメモリ容量より大きなプログラムを動かす技術です。手元にない本を図書館から借りてきて読むようなイメージです。
主記憶(メモリ):
CPUが直接データを読み書きする記憶装置です。プログラムやデータを一時的に保存する場所で、電源を切ると内容が消えます。作業机のような役割を果たします。
補助記憶装置:
HDDやSSDのように、データを長期間保存するための記憶装置です。電源を切っても内容は消えません。本棚や倉庫のような役割です。
キャッシュメモリ:
CPUと主記憶の間に配置される、小容量で非常に高速なメモリです。よく使うデータを一時保管し、CPUが主記憶へアクセスする回数を減らして処理を高速化します。よく使う道具を手元に置いておくイメージです。
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