はじめに
「基本情報技術者試験はどれくらい難しいの?」「ITパスポートとどう違うの?」と疑問に感じている方は多いと思います。初めて受験する人にとっては、試験内容や合格率の数字だけを見てもピンとこない場合があります。
そこでこの記事では、2025年の最新データをもとに、基本情報技術者試験の難易度を多角的に解説します。さらに、ITパスポートや応用情報技術者試験といった関連資格との比較を行い、初学者が勉強を始める際の具体的な指針を示します。
基本情報技術者試験とは?2025年最新の試験概要
基本情報技術者試験(FE)は、情報処理技術者試験の中でも「登竜門」として位置づけられており、エンジニアやIT分野を目指す人が最初に挑戦するケースが非常に多い資格です。
- 試験方式:2023年から完全CBT方式へ移行。全国の試験会場で年間を通して受験可能。
- 試験時間:約3時間(出題数は約60問)。
- 出題範囲:ストラテジ系(経営戦略・システム戦略)、マネジメント系(開発技術・サービスマネジメント)、テクノロジ系(アルゴリズム・プログラミング・ネットワーク・データベースなど)。
- 合格基準:総合得点の60%以上。
- 合格率:例年20〜30%(2025年最新でも同程度)。
試験制度の大きな特徴は、2023年度から導入された科目B問題です。
これは従来の午後試験の代わりに導入された新形式で、主にアルゴリズムやプログラミング能力を問う出題が中心です。これにより、より実務に直結する力が求められるようになり、難易度が上昇したと感じる受験者が増えています。
合格率から見る基本情報技術者試験の難易度
試験の難易度を理解するには、合格率を他資格と比較してみるのが分かりやすいです。以下は2025年時点での主な資格の合格率の目安です。
| 試験名 | 合格率 | 特徴 |
|---|---|---|
| ITパスポート | 50〜60% | 社会人・学生の入門資格。基礎知識が中心で暗記量も比較的少ない。 |
| 基本情報技術者試験 | 20〜30% | アルゴリズムやプログラミングを含む幅広い分野が対象。 |
| 応用情報技術者試験 | 18〜22% | マネジメントやシステム設計など、より実務に近い応用力を問う。 |
| MOS(Microsoft Office Specialist) | 70%以上 | Word・Excelなど操作スキルを問う。学習期間が短くても合格可能。 |
表からも明らかなように、基本情報技術者試験の合格率はITパスポートの半分程度しかなく、「一段階上の難関資格」といえます。一方で応用情報よりは高い合格率となっており、まさに中間的な位置づけであることが分かります。
他のIT資格との難易度比較
ITパスポートとの比較
ITパスポート試験は「社会人の一般常識としてのIT知識」を確認する試験です。経営戦略やセキュリティ、ネットワークといった範囲も含まれますが、基本的には暗記中心で解ける内容が多く、論理的思考力を深く問う問題は少なめです。
一方、基本情報技術者試験では、プログラミングやアルゴリズムといった実際に手を動かす力が試されます。そのため、ITパスポートは合格できても、基本情報では苦戦する人が少なくありません。
応用情報技術者試験との比較
応用情報は基本情報の上位資格にあたり、試験範囲の深さと応用力が求められます。長文読解やケーススタディ形式の問題が多く、「現場でどう判断するか」という視点が問われます。合格までに必要な勉強時間は200〜300時間とも言われ、基本情報の倍近くの学習量が必要です。
MOSや民間資格との比較
MOS(Microsoft Office Specialist)はExcelやWordの実務スキルを証明する資格で、難易度は低めです。短期間で合格できる一方、資格としての汎用性や就職での評価は基本情報技術者試験の方が高い傾向にあります。
基本情報技術者試験の難易度を高めているポイント
受験者が「難しい」と感じやすい要因は次の通りです。
- 出題範囲の広さ:経営戦略・ネットワーク・セキュリティなど、複数分野を横断的に学習する必要がある。
- プログラミング・アルゴリズム:初心者が最も苦戦する分野で、論理的な思考力を要求される。
- 科目B問題:2023年以降、より実務的なプログラミング的思考を問う形式に変更され、暗記だけでは対応できない。
- 専門用語の多さ:情報セキュリティやネットワーク関連の英語用語が多く、体系的な理解が必要。
特に科目Bは、単純な知識問題ではなく問題解決型の出題が多いため、「試験勉強」ではなく「実力」を求められているといえます。
勉強時間の目安とタイプ別の対策
難易度を理解するには「どれくらいの勉強時間が必要か」を把握することも大切です。
| 受験者タイプ | 勉強時間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 初心者(未経験) | 150〜250時間 | まずITパスポートレベルの基礎知識を固めてから基本情報対策へ進むと効率的。 |
| 社会人(多少の知識あり) | 100〜150時間 | 業務でIT用語に触れたことがある人は、過去問演習を中心に進めれば十分合格可能。 |
| 経験者(IT業務従事者) | 50〜100時間 | プログラミング経験者はアルゴリズム問題で有利。苦手分野だけを重点的に学習。 |
初心者がつまずきやすいポイント
- アルゴリズム問題の「流れ図」の理解。
- 2進数や論理演算など数学的要素。
- 専門用語の暗記不足。
効率的な勉強法
- ITパスポートの参考書で基礎を固めてから基本情報のテキストへ進む。
- 過去問道場や模擬試験アプリで繰り返し演習。
- プログラミングは実際にコードを書いて動かしてみると理解が深まる。
キャリアと学習効果から見た難易度の価値
難易度が高い試験ほど、取得後のメリットも大きいです。基本情報技術者試験を合格すると、次のような効果が期待できます。
- 就職活動で「IT基礎力がある」と評価されやすい。
- 応用情報やセキュリティ系資格へのステップアップがしやすい。
- 情報処理技術者試験の一部で午前試験免除が適用される場合がある。
- 社会人の場合、資格手当の対象になる企業も多い。
まとめ:基本情報技術者試験の難易度は「中級レベル」
ここまで見てきたように、基本情報技術者試験の難易度は次のように整理できます。
- ITパスポートより難しく、応用情報よりは易しい「中級資格」。
- 合格率は20〜30%、必要勉強時間は150〜200時間が目安。
- プログラミングや科目B問題が最大の壁。
- 計画的に学習すれば初心者でも十分合格可能。
難易度だけを見て「無理そう」と諦める必要はありません。正しい学習計画と演習の積み重ねで、誰でも突破できる資格です。ぜひ、自分に合った勉強方法を取り入れて合格を目指してください。



