問題
問37
プロジェクトにおけるコミュニケーションマネジメント計画書に記載すべき事項として、最も適切なものはどれか。
- 誰が、どのような情報を、いつ、どのような手段で、誰に伝えるか
- プロジェクトで達成すべき品質基準と、その測定方法
- プロジェクトの作業を分解したWBS
- プロジェクトのメンバーの役割と責任を定義したRACIチャート
正解
正解は「ア」です。
解説
正解は「誰が、どのような情報を、いつ、どのような手段で、誰に伝えるか」です コミュニケーションマネジメントは、プロジェクトの情報を、必要な人に、適切なタイミングと方法で確実に届けるための計画を立て、実行する活動です。その計画をまとめたものがコミュニケーションマネジメント計画書です。プロジェクトを円滑に進めるためには、関係者間の情報共有が欠かせません。
例えば、「週次の進捗状況(どのような情報)は、プロジェクトマネージャ(誰が)が、毎週金曜日の夕方(いつ)に、メール(どのような手段)で、全ステークホルダ(誰に)に報告する」といった具体的なルールをあらかじめ決めておきます。このように、情報の種類、伝達のタイミング、方法、担当者、宛先などを明確に定義しておくことで、「言った、言わない」のトラブルを防ぎ、関係者全員が同じ情報を共有してプロジェクトを進めることができます。選択肢アは、このコミュニケーションの基本要素(5W1H)を網羅しており、まさに計画書に記載すべき中核的な内容です
イ(プロジェクトで達成すべき品質基準と、その測定方法):
これは品質マネジメント計画書に記載される内容です
ウ(プロジェクトの作業を分解したWBS):
WBS(Work Breakdown Structure)は、スコープマネジメントで作成される成果物です
エ(プロジェクトのメンバーの役割と責任を定義したRACIチャート):
これは資源マネジメントやステークホルダマネジメントで作成されるRACIチャート(責任分担マトリクス)の説明です
解法のポイント
この問題は、プロジェクトマネジメントの10の知識エリアのうち、「コミュニケーションマネジメント」の役割を理解しているかを問うものです。ポイントは、「コミュニケーション」という言葉の本質を考えることです。コミュニケーションとは、情報の伝達です。したがって、その計画書には「情報の伝達に関するルール」が記載されるはずです。選択肢アは「誰が(Who)」「どのような情報(What)」「いつ(When)」「どのような手段で(How)」「誰に(Whom)」という、情報伝達の要点を網羅しています他の選択肢が「品質」「作業(スコープ)」「役割(資源)」といった、コミュニケーションとは別の知識エリアに関するものであることを見抜ければ、消去法でも正解にたどり着けます。
用語補足
コミュニケーションマネジメント:
プロジェクトに必要な情報が、関係者の間でスムーズに、かつ正確に伝わるように計画・管理することですプロジェクトの血液の流れを良くするような活動です。
品質マネジメント:
プロジェクトの成果物が、定められた品質基準を満たすように管理する活動です。製品に傷がないか、要求された機能がすべて動くかなどをチェックします。
WBS (Work Breakdown Structure):
プロジェクトの作業全体を、管理しやすいように小さな単位へと階層的に分解した図のことです「作業分解構成図」とも呼ばれます。大きなタスクを細分化していくことで、作業の抜け漏れを防ぎ、見積りや進捗管理がしやすくなります。
RACIチャート:
プロジェクトの各タスクに対して、誰が「実行責任者(Responsible)」「説明責任者(Accountable)」「協業者(Consulted)」「報告先(Informed)」なのかを一覧にした表です役割と責任を明確にするために使われます。


