問題
問47
サービスマネジメントにおけるSLM (Service Level Management) の活動として、最も適切なものはどれか。
- システムの障害を検知し、インシデントとして記録すること。
- ソフトウェアの新しいバージョンを本番環境に適用すること。
- SLAで合意したサービスレベルを維持・向上させるために、サービスの状況を監視・レビューし、改善活動を行うこと。
- ITインフラのキャパシティを監視し、将来の需要を予測すること。
正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「ウ」です。SLM(Service Level Management:サービスレベル管理)は、ITサービスの品質を維持・向上させるための活動です。具体的には、サービス提供者と利用者の間で交わしたSLA(Service Level Agreement:サービスレベル合意)で定めた目標(例えば「システム稼働率99.9%以上」など)を達成できているかを常に監視し、もし達成できていなければ原因を分析して改善策を講じます。さらに、現状に満足せず、より良いサービスを提供するために継続的な改善活動を行います。
レストランがお客様との約束(料理の提供時間や品質)を守れているかを常にチェックし、アンケートなどを基にもっと良いサービスを目指す活動に似ています。したがって、SLAで合意したサービスレベルを維持・向上させるために、サービスの状況を監視・レビューし、改善活動を行うという記述が最もSLMの活動を的確に表しています。
ア(システムの障害を検知し…):
これは「インシデント管理」の活動であり、発生した障害に迅速に対応することが目的です。
イ(ソフトウェアの新しいバージョンを…):
これは「リリース管理」や「変更管理」の活動であり、システム変更を安全に実施することが目的です。
エ(ITインフラのキャパシティを…):
これは「キャパシティ管理」の活動であり、将来必要となるシステムの性能や容量を予測し、準備することが目的です。
解法のポイント
この問題を解くためのポイントは、「SLM(サービスレベル管理)」と「SLA(サービスレベル合意)」の関係を正しく理解することです。SLMは、SLAという「お客様との約束事」を守り、さらに良くしていくための「管理活動全般」を指します。選択肢をSLAというキーワードと関連付けて見ていくと、SLAで合意した内容を維持・向上させる活動である「ウ」が、SLMの目的に最も合致していると判断できます。他の選択肢は、それぞれインシデント管理や変更管理といった個別の管理プロセスに関する説明です。
用語補足
SLM (Service Level Management):
サービスレベル管理のことです。提供するサービスの品質について結んだ約束(SLA)を守るための、監視や報告、改善といった一連の管理活動を指します。
SLA (Service Level Agreement):
サービスレベル合意のことです。サービス提供者と利用者の間で、サービスの品質(稼働率、応答時間など)に関する具体的な目標を定めた約束事です。携帯電話の通信速度の保証などが例です。
インシデント管理:
システム障害など、サービスの正常な運用を妨げる事象(インシデント)が発生した際に、迅速にサービスを復旧させることを目的としたプロセスです。「パソコンが動かない」といった問い合わせに対応するイメージです。
キャパシティ管理:
システムの処理能力(キャパシティ)が、現在および将来の需要を満たせるように管理することです。高速道路の交通量を予測して、車線を増やす計画を立てるのに似ています。


