問題
問93
バランススコアカード(BSC)において、「顧客の視点」で設定されるKGI(重要目標達成指標)として適切なものはどれか。
- 従業員一人当たりの売上高
- 新製品開発プロジェクト数
- 顧客満足度
- 株価
正解
正解は「ウ」です。
解説
「バランススコアカード(BSC)」は、企業の戦略的な目標達成を支援するための経営管理手法です。この手法では、従来の財務指標だけでなく、「財務の視点」「顧客の視点」「業務プロセスの視点」「学習と成長の視点」という4つの視点からバランスよく目標を設定し、その達成度を評価します。それぞれの視点で「KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)」を設定し、その達成に向けて具体的な行動指標(KPI:Key Performance Indicator)を設定します。問題の「顧客の視点」は、顧客が企業や製品・サービスをどのように評価しているか、顧客との関係性をどのように築くかを測る視点です。
KGIとしては、顧客の視点から見て達成すべき最終目標が設定されます。例えば、顧客からの信頼度、市場での評価、リピート率などがこれに該当し、最も直接的に顧客の評価を表す指標として「顧客満足度」が適切です。顧客満足度が高いということは、顧客が製品やサービスに対して期待以上の価値を感じていることを意味し、長期的な企業成長に繋がります。
ア(従業員一人当たりの売上高):
「従業員一人当たりの売上高」は、主に「財務の視点」や「学習と成長の視点」(生産性向上の一環として)で評価されるKGIやKPIです。人材の効率性を測る指標と言えます。
イ(新製品開発プロジェクト数):
「新製品開発プロジェクト数」は、主に「業務プロセスの視点」(イノベーションプロセスの一部として)や「学習と成長の視点」で評価されるKPIです。企業のイノベーションへの取り組み度合いを示す指標です。
エ(株価):
「株価」は、主に「財務の視点」で評価されるKGIであり、投資家からの評価を直接的に示す指標です。企業の総合的な財務健全性や成長期待が反映されます。
解法のポイント
バランススコアカード(BSC)の4つの視点(財務、顧客、業務プロセス、学習と成長)と、それぞれの視点でどのようなKGI(重要目標達成指標)が設定されるかを理解することが重要です。それぞれの視点が何を目的としているのか、どのような側面から企業活動を評価するのかを把握しておきましょう。特に「顧客の視点」は、顧客がいなければ企業は成り立たないという考え方に基づき、顧客が企業をどのように見ているかを測る指標が該当します。各視点の具体的な指標例を関連付けて覚えるようにしましょう。
用語補足
バランススコアカード(BSC):
企業が経営戦略を効果的に実行し、目標を達成するために用いられる経営管理手法です。財務、顧客、業務プロセス、学習と成長という4つの視点から目標設定と評価を行い、企業活動を多角的に把握します。例えば、単に売上だけでなく、顧客満足度や従業員のスキルアップも同時に評価することで、バランスの取れた経営を目指します。
KGI(Key Goal Indicator):
「重要目標達成指標」と訳され、企業や部門が達成すべき最終的な目標を定量的に示す指標です。例えば、「顧客満足度を90%にする」「売上高を1億円にする」といった、最終的なゴールとなる数値目標を指します。達成すべき目的地を示す羅針盤のようなものです。
KPI(Key Performance Indicator):
「重要業績評価指標」と訳され、KGI達成に向けた日々の活動やプロセスの達成度を測るための具体的な中間指標です。例えば、KGIが「顧客満足度90%」の場合、KPIとして「問い合わせ対応時間30秒以内」「クレーム件数月間5件以下」などが設定されます。目的地にたどり着くまでの道のりを示す目印のようなものです。
顧客満足度:
製品やサービスを利用した顧客が、その品質、機能、サポート、価格などに対して、どれだけ満足しているかという度合いを測る指標です。例えば、アンケート調査で「非常に満足」と答える顧客の割合を測ることで、顧客満足度を定量化できます。高い顧客満足度は、リピート購入や口コミに繋がり、企業の長期的な成長の源となります。


