問題
問45
IoTデバイスなど、データ発生源に近い場所でデータ処理を行うことで、リアルタイム性を高めたり、ネットワークの負荷を軽減したりするコンピューティングモデルはどれか。
- クラウドコンピューティング
- グリッドコンピューティング
- エッジコンピューティング
- フォグコンピューティング
正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「ウ」のエッジコンピューティングです。エッジコンピューティングは、IoTデバイスやセンサーといったデータが発生する現場(エッジ=末端、端)の近くにサーバを配置し、そこでデータ処理を行う分散コンピューティングモデルです。従来のように、すべてのデータを遠く離れたクラウドに送ってから処理するのではなく、現場で一次処理を行うことで、いくつかのメリットが生まれます。まず、通信の遅延が少なくなるため、自動運転や工場の異常検知など、ミリ秒単位の応答が求められるリアルタイム性の高い処理が可能になります。また、必要なデータだけをクラウドに送るようにすれば、ネットワーク全体の通信量を減らし、回線の負荷を軽減できます。
例えば、監視カメラの映像をすべてクラウドに送るのではなく、カメラの近くのコンピュータで「異常な動き」だけを検知し、その情報だけをクラウドに送るのがエッジコンピューティングの考え方です。
ア(クラウドコンピューティング):
インターネット経由で、サーバやストレージ、ソフトウェアなどのITリソースを利用する形態です。データはデータセンターに集約されます。
イ(グリッドコンピューティング):
ネットワーク上の複数のコンピュータを連携させ、全体として一つの高性能なコンピュータのように利用する技術です。
エ(フォグコンピューティング):
エッジとクラウドの中間に処理層(フォグ=霧)を設ける考え方で、エッジコンピューティングと近い概念ですが、より広域で協調的な処理を想定しています。
解法のポイント
この問題は、近年のコンピューティングモデルに関する知識を問うています。「データ発生源に近い場所」「エッジ」というキーワードがエッジコンピューティングと直結します。対義語となる「クラウドコンピューティング」はデータを中央に集約するモデルであるのに対し、「エッジコンピューティング」はデータを分散処理するモデルである、という対比で理解すると覚えやすいです。また、フォグコンピューティングも類似の概念ですが、エッジより少しクラウド寄りの位置づけであると区別しておきましょう。
用語補足
エッジコンピューティング:
データの発生源の「すぐそば」で処理を行うことです。スーパーの各売り場でその日の売れ筋商品を分析し、すぐに陳列を工夫するようなもので、本部(クラウド)に報告する前に現場で対応します。
IoT (Internet of Things):
モノのインターネット。従来インターネットに接続されていなかった様々なモノ(家電、自動車、工場の機械など)が、ネットワークを通じて相互に情報をやり取りする仕組みです。
クラウドコンピューティング:
インターネット上のサービスとして提供されるコンピュータ資源を利用することです。自分のパソコンにソフトをインストールしなくても、Webブラウザでメールや文書作成ができるのはこのおかげです。
フォグコンピューティング:
エッジとクラウドの中間に位置する処理モデルです。「雲(クラウド)」よりも地面に近い「霧(フォグ)」に例えられています。エッジよりは広範囲のデータを扱います。


