問題
問71
あるシステムで、主記憶のアクセス時間が50ナノ秒、キャッシュメモリのアクセス時間が10ナノ秒である。このシステムのキャッシュメモリのヒット率が90%であった場合、平均アクセス時間はおよそ何ナノ秒になるか。
- 13
- 14
- 14.5
- 15
正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「イ」の14です。この問題は、キャッシュメモリを用いたシステムの平均アクセス時間を計算するものです。平均アクセス時間は、以下の公式で求めることができます。
平均アクセス時間 = (キャッシュのアクセス時間 × ヒット率) + (主記憶のアクセス時間 × (1 – ヒット率))
この公式は、「キャッシュにデータがあった場合の時間」と「キャッシュにデータがなかった(主記憶にアクセスした)場合の時間」を、それぞれの発生確率(ヒット率、ミスヒット率)で重み付けして平均を出す、という考え方に基づいています。問題の数値を当てはめて計算してみましょう。
- キャッシュメモリのアクセス時間:10ナノ秒
- 主記憶のアクセス時間:50ナノ秒
- ヒット率:90%(0.9)
- ミスヒット率(1 – ヒット率):1 – 0.9 = 0.1
計算式は以下のようになります。
平均アクセス時間 = (10 × 0.9) + (50 × 0.1)
= 9 + 5
= 14
したがって、このシステムの平均アクセス時間は14ナノ秒となります。
ア(13):
計算誤りです。例えば、ミスヒット時のアクセス時間を40ナノ秒と勘違いすると近い値になります。
ウ(14.5):
計算誤りです。
エ(15):
計算誤りです。例えば、主記憶へのアクセス時間を60ナノ秒と勘違いするとこの値になります。
解法のポイント
平均アクセス時間の計算問題は、基本情報技術者試験で頻出のテーマです。上記の計算式を確実に覚えておくことが、この問題を解くための絶対条件です。式を丸暗記するだけでなく、「ヒットした場合」と「ミスヒットした場合」の加重平均であると意味を理解しておけば、応用問題にも対応できます。ヒット率はパーセント(%)で与えられることが多いので、計算時には小数(この問題では90%→0.9)に直すことを忘れないように注意しましょう。
用語補足
平均アクセス時間:
CPUがメモリにデータを要求してから、そのデータが手に入るまでの平均的な時間のことです。この時間が短いほど、システムの性能が高いと言えます。
キャッシュメモリ:
CPUと主記憶の間に置かれる、高速で小容量のメモリです。よく使うデータを一時的に保管し、CPUと主記憶の速度差を埋める役割を果たします。
ヒット率:
CPUが必要とするデータが、キャッシュメモリ内に存在する確率のことです。この率が高いほど、システムの処理速度は向上します。
ナノ秒:
時間の単位で、10億分の1秒(10⁻⁹秒)を表します。コンピュータの処理速度を表す際によく使われる非常に短い時間です。


