問題
問85
複数の主記憶モジュールに同時にアクセスすることで、見かけ上のアクセス速度を向上させる技術はどれか。
- キャッシュメモリ
- 仮想記憶
- メモリインタリーブ
- DMA(Direct Memory Access)
正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「ウ」のメモリインタリーブです。メモリインタリーブは、主記憶装置(メインメモリ)を、独立して動作可能な複数の区画(バンクまたはモジュール)に分割し、CPUがこれらのバンクに並行してアクセスできるようにすることで、メモリアクセスの高速化を図る技術です。CPUが連続したアドレスのデータにアクセスする際、そのアクセス先を複数のバンクにまたがるように割り振ります。
これにより、CPUはあるバンクへのアクセス処理が終わるのを待っている間に、次のバンクへのアクセス要求を出すことができます。各バンクが少しずつタイミングをずらして処理を並行して進めるため、結果としてCPUは待ち時間なく連続してデータを読み書きでき、見かけ上のアクセス速度が向上します。複数の窓口がある銀行で、一人の客が手続きを終えるのを待たずに、次の客が空いている別の窓口で手続きを始められるのと似ています。
ア(キャッシュメモリ):
CPUと主記憶の間に置かれる高速なメモリです。使用頻度の高いデータを保持し、主記憶へのアクセス回数を減らすことで高速化します。
イ(仮想記憶):
補助記憶装置を主記憶の一部に見せかけ、実際のメモリ容量より大きなプログラムを動かす技術です。
エ(DMA):
CPUを介さずに、周辺機器と主記憶との間で直接データを転送する方式です。CPUの負担を軽減し、システム全体の性能を向上させます。
解法のポイント
コンピュータの高速化技術には様々なアプローチがあります。それぞれの技術が「何を」「どのようにして」高速化するのかを区別して覚えることが重要です。メモリインタリーブのキーワードは「複数のメモリモジュール(バンク)への並行アクセス」です。キャッシュメモリは「速度差を埋める」、DMAは「CPUの介在をなくす」というように、高速化の原理の違いを明確に理解しておきましょう。この問題は少し専門的ですが、キーワードを押さえていれば正解できます。
用語補足
メモリインタリーブ:
メモリを複数のバンクに分け、並行動作させる高速化技術です。一人で作業するより、複数人で手分けして作業した方が速く終わる、という考え方に基づいています。
主記憶装置(メインメモリ):
CPUが直接データを読み書きする記憶装置です。プログラムやデータを一時的に保存する場所で、作業机のような役割を果たします。
キャッシュメモリ:
CPUと主記憶の間に配置される、小容量で非常に高速なメモリです。よく使う道具を手元に置いておくイメージで、作業効率を向上させます。
DMA (Direct Memory Access):
CPUを通さずに入出力装置とメモリが直接データをやり取りする方式です。部長(CPU)を通さずに、担当者同士(周辺機器とメモリ)で直接書類をやり取りして、部長の負担を減らすイメージです。


