問題
問94
あるコンピュータネットワークにおいて、ネットワークの疎通確認や、応答時間(レイテンシ)の測定によく使われるコマンドはどれか。
- ipconfig
- ping
- tracert
- netstat
正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「イ」のpingです。pingコマンドは、指定したIPアドレスやホスト名を持つコンピュータと通信が可能かどうか(ネットワークの疎通)を確認するための基本的なネットワーク診断ツールです。このコマンドは、ICMP(Internet Control Message Protocol)というプロトコルを使い、「エコー要求」というパケットを相手に送信します。相手のコンピュータが正常に稼働していれば、「エコー応答」パケットが返ってきます。このやり取りが成功すれば、ネットワーク経路に問題がないと判断できます。また、パケットが往復するのにかかった時間(応答時間、レイテンシ)も表示されるため、ネットワークの遅延状況を測定するのにも利用されます。
山びこ(やまびこ)で「ヤッホー」と叫んで、返事が返ってくるか、またどれくらいの時間で返ってくるかを確認するのに似ています。問題文の「疎通確認」と「応答時間の測定」は、まさにpingコマンドの主な用途です。
ア(ipconfig):
(主にWindowsで)自分自身のコンピュータのIPアドレスやサブネットマスクなどのネットワーク設定情報を表示・設定するためのコマンドです。
ウ(tracert):
宛先のコンピュータまでの通信経路(どのルータを経由しているか)を一覧表示するコマンドです。
エ(netstat):
自分自身のコンピュータのネットワーク接続状態(どのポートが使われているかなど)を表示するコマンドです。
解法のポイント
ネットワーク関連のコマンドは、それぞれの役割を明確に区別して覚えることが重要です。「ping」は相手との「疎通確認」が目的です。これに対し、「ipconfig」は「自分自身の情報確認」、「tracert」は「相手までの経路確認」、「netstat」は「自分自身の接続状態確認」と、調査対象が異なります。特に「ping」はネットワークトラブルの切り分けで最初に使用される最も基本的なコマンドなので、その役割は確実に押さえておきましょう。
用語補足
ping:
相手のコンピュータがネットワーク上で応答するかどうかを確認するコマンドです。相手に「もしもし、聞こえますか?」と呼びかけて、返事があるかを確認するようなものです。
疎通確認:
ネットワークを通じて、二つの機器間で通信が正しく行える状態にあるかを確認することです。「疎(そ)」=まばら、「通(つう)」=とおる、つまり通信が滞りなく通るか、という意味です。
レイテンシ:
データ転送における遅延時間のことです。リクエストを送信してから、その応答が返ってくるまでの時間を指します。オンラインゲームなどで「ラグい」と感じるのは、このレイテンシが大きいことが原因です。
tracert:
目的地までの通信経路を調査するコマンドです。荷物がどの郵便局を経由して届けられるのか、そのルートを追跡(trace route)するようなイメージです。


