問題
問80
企業が保有する情報を、意思決定や事業活動に活用するための基盤を構築し、情報の価値を最大化する取り組みはどれか。
- データウェアハウス
- ビジネスインテリジェンス(BI)
- データマイニング
- ビッグデータ
正解
正解は「イ」です。
解説
「ビジネスインテリジェンス(BI)」とは、企業が持つ膨大なデータを収集、蓄積、分析し、その分析結果を経営戦略の策定や意思決定、日々の事業活動に役立てるための手法や技術、システムの総称です 。これには、売上データ、顧客データ、Webサイトのアクセスログなど、様々な種類のデータが含まれます。BIの目的は、単にデータを集めるだけでなく、そのデータから有用な情報を抽出し、現状の把握、問題点の発見、将来の予測などを行うことで、企業全体のパフォーマンス向上に貢献することです 。
例えば、ある小売業者がBIツールを導入することで、どの商品が、いつ、どの地域の、どのような顧客に最も売れているのかを詳細に分析し、その結果を次の仕入れやマーケティング戦略に活かすといったことが可能になります。これにより、経験や直感だけでなく、データに基づいた客観的な意思決定ができるようになります。
ア(データウェアハウス):
「データウェアハウス」は、BIを実現するための基盤となる、意思決定支援のために構築された大量のデータを格納するデータベースのことです。BIを構成する要素の一つです。
ウ(データマイニング):
「データマイニング」は、データウェアハウスなどに蓄積された大量のデータの中から、統計学やAIなどの手法を用いて、まだ知られていない有用なパターンや規則性、相関関係を発見する技術です。BIにおける分析手法の一つです。
エ(ビッグデータ):
「ビッグデータ」は、従来のデータベースでは扱いきれないほど膨大で多種多様なデータを指す言葉です。BIはビッグデータを活用して価値を生み出す取り組みです。
解法のポイント
この問題は、企業における情報活用に関する基本的な概念である「ビジネスインテリジェンス(BI)」を理解しているかが問われています 。BIはデータウェアハウス、データマイニング、ビッグデータといった関連技術や概念と密接に関係していますが、これら全体を包括し、経営に活用する「取り組み」そのものがBIであることを把握することがポイントです。各用語の意味と、それがBIの中でどのような役割を果たすのかを整理して理解しておきましょう。
用語補足
ビジネスインテリジェンス(BI):
企業が持つ大量のデータを収集・分析し、その結果を経営戦略の策定や意思決定に役立てるための手法、技術、システムの総称です 。例えば、スーパーがPOSデータ(販売時点情報)を分析して、特定の時間帯にどの商品がよく売れるか、一緒に何が買われているかなどを把握し、商品の配置やキャンペーン計画に活かすのがBIの活用例です。
データウェアハウス:
意思決定や分析のために、複数の異なるシステムから集められた大量のデータを統合し、時系列で整理して蓄積するデータベースです。通常の業務システムとは異なり、主に分析用途に特化しています。例えば、過去10年間の売上データや顧客データを一箇所に集めておく、大きな図書館のようなものです。
データマイニング:
データウェアハウスなどに蓄積された膨大なデータの中から、統計学や人工知能(AI)などの手法を用いて、人間では気づきにくい有用なパターンや傾向、関連性を発見する技術です。例えば、「ビールを買った人はおつまみも買う」といった購買傾向を自動で探し出すのが、マーケットバスケット分析というデータマイニングの一種です。
ビッグデータ:
従来のデータベース管理システムでは、収集・保管・解析が難しいほど膨大で、多様な形式を持つデータ群を指す言葉です。例として、SNSの投稿、Webサイトのアクセス履歴、IoTデバイスから送られてくるセンサーデータなどが挙げられます。これらのデータは、その量(Volume)、種類(Variety)、発生頻度(Velocity)の3つのVで特徴づけられます。


